2021-03-17

【心を動かす言葉たち】コンビニトイレと屋外灰皿の貼り紙がグイグイ行動を促してきた

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街なかは、名コピーの宝庫です。
商品告知でなくとも、まるでコピーライターが書いたのではないかと
思ってしまうような、心を動かす言葉たちがあふれています。

考えていたことを言い当てられた時、ほしかったものを差し出された時。
テンションの状態やタイミングに加え、自分のことをどこまで想像してくれているか
ということは、大きな要因のひとつです。

思わぬ言葉に出くわすと、ハッとさせられます。
そこから行動変容につながります。

コンビニのトイレと屋外の灰皿に貼られていた貼り紙が、私の行動をグイグイ
促してきました。

1.コンビニのトイレをキレイに使ったあとは

コンビニに限らず、駅や飲食店など不特定多数の人が利用するトイレの場合、
運営側はいかにキレイに使ってもらうかに腐心されるかと思います。

トイレは、誰かが1回キレイに使えばそれで終わりではありません。
次々に新しい人が利用しに来ます。
啓発のために、よく貼り紙が貼ってあります。

「次の人のことを考えて、キレイに使いましょう」という上から目線系や、
「あと一歩 前に進めば みな笑顔」といった五七五系は
もはや通用しないことはわかっています。

最近増えてきているのは、「いつもキレイにお使い頂きありがとうございます」という
性善説 + 下手から先に感謝しておく系です。

これだと、上から目線ではないので、利用者も悪い気はしません。
キレイに使う前提になっているので、汚すわけにはいかないという心理になります。

しかもいつもキレイに使っていることになっています。
本当は普段ビシャビシャはね散らかしていても、今日だけは器の中に収めよう
という気になります。

これだけでも充分効果がありそうですが、私が出会った貼り紙には、
さらにもう1行ありました。

またご利用下さい。

キレイに使っている前提で先に感謝してくれながら、さらに今後の利用も許可
してくれていたのです。
ここまで言われたら、しずく1滴でもつけるものか、と奮起します。
交感神経が優位になる瞬間です。

貼り紙は味のある字で手書きされていました。
かなり心の広い、あったかいトイレです。

何ならちょっと便器周りを拭いて帰ろうかなと思えます。

2.その灰皿、使うだけ?

最近は屋外に置いてある灰皿がめっきり減りました。
よくコンビニなどにある、銀色の筒状のアレです。
灰皿はそこに捨ててもらうのが目的の全てで、装飾は特にないのが一般的です。

とあるタバコ屋さんの前に置いてある灰皿に、こんな1文が貼ってありました。

たまには買ってね

何というストレートなひと言。

「いつもいつもタダで捨ててばっかりおらんと」という魂の前書きが省略されています。

「たまには」が無料で使わせてもらっている罪悪感を絶妙に思い起こさせてくれます。
毎度でなくても、時々でいいのです。

「ね」のあとには、ハートマークが描かれていました。
攻撃的な気性がバレないように、お色気がバッチリ演出されています。

この言い回しは、色々な業態で応用が利きます。
「たまには」とハートマークお色気のコンボで、「買う」というド直球の
単語の“掟破り感”をやわらげています。
強引と謙虚の見事な共存です。

「確かにそうやな。この灰皿掃除すんのだって人件費かかってるもんな」と
優しい気持ちで想像してしまいます。
「あ、今日は買っとこかな。ちょうどなくなりそうやし」というテヘヘの言い訳も
差し上げられます。

押しつけがましい強制感がない、好例です。

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