2015-12-07

M-1 2015 MC上戸彩から盗みたい、嫌味のないフォロー術

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上戸彩さんのフォロー術がすごいです。
ズバ抜けています。

今年、5年ぶりに『M-1グランプリ』が復活しました。
2010年でいったん途切れていましたね。

オートバックスの冠じゃなくなったとか、審査員の顔ぶれが
ガラッと変わったとか、種々の変更点があったようですが、
MCの2人は5年前と同じ、今田耕司さんと上戸彩さんでした。

上戸彩さんは出産後初の公の場に出る仕事だったそうです。
その司会ぶりには、営業マンが盗みたくなる嫌味のない
フォロー術がたくさん詰まっていました。

トレンディエンジェルの優勝の是非とか「同期が審査?」とか
色々考えたくなる部分もあるかもしれませんが、『M-1』鑑賞を
それらだけで終わらせるのはもったいないです。

 

1.さわやかで軽やかな「光栄です」

番組序盤で、今田さんと上戸さんが5年ぶりのMCについて
かけ合う場面があります。

2人とも”復活”を喜んでいるトーンです。
今田さんは上戸さんに対し、「仕事復帰に選んでいただいて、
M-1愛を感じます」とも言っています。

上戸さんはそんな今田さんに対し、にこやかな笑顔で
「光栄です~」とちょっとおちゃらけたトーンで言いながら、
軽く肘でつつく仕草をします。

こんな軽やかな「光栄です」は見たことがありません。

「光栄です」はホメられたり名誉に感じたりした時に言うセリフで、
通常ちょっとかしこまったトーンです。
笑顔と一緒にということはあり得たとしても、冗談で使う以外、
おちゃらけトーンで言うセリフではありません。

ここが上戸さんのすごいところです。
肘つつきのアクションまで加わっています。
サラッとボディタッチまでこなしているのです。

全く嫌味というか、打算を感じませんでした。
嫌味どころか、見ていて逆に親近感がわきました

特に肘つつきは女性だからこそなせる仕草かもしれませんが、
男性でも実際に相手の体に接触させなければ、
親しみが湧くコミカルな動きとして充分成立します。

おカタい「光栄です」を柔らかく使う好例だと思います。

 

2.遠慮なく口を開けて笑う

上戸彩さんは女優さんです。
でも、本気で笑う時はしっかり口を開けて笑っています。

「奥歯が見えてもいいぜ」という覚悟が伝わってきそうです。
(歯並びがいいので、自信もあるのでしょうが)

私は男性でも女性でも、心から笑う時は遠慮なく口を大きく開ける
方がいいと思っています。

特に女性でありがちですが、上品さをキープするために
毎回口を手で覆う人がいます。
もちろん品よく笑う方がいい場面もあります。

心から「おもしろい」「楽しい」と感じているのに、
口を開けるのに抵抗があって手で覆ったりおちょぼ口みたいに
なったりすると、パワー半減です。
せっかくの「自然に楽しい気持ち」が伝わりにくいです。

「何なら親知らずの抜歯痕まで見せてやるぜ」という意気込みも
時には必要です。

「本当に楽しく感じている」と全身で伝えることが、相手に対する
親切さでもあります。

私は歯並びが悪くて下の前歯にコーヒーがたまりやすいですが、
それでも心から笑う時は大きく口を開けます。

「冬場の乾燥で唇の端がピッと切れて血出るかも」と気にしている
場合ではありません。

口を開くことは、ある意味心の開示行為です。

ただし、口をしっかり開くのは本当に心から楽しいと感じている時
だけにします。
笑う時全てだと、かえってわざとらしくなって、感情のメリハリが
表現できません。

笑顔は使い分けることに意味があります。

こちらの記事
すれ違う時にあいさつできずに、目をそらしてしまう場合の対処法
でお話したように、同じ「笑う」行為でも、口角コンタクトが
有効な場面もあります。

 

3.視聴者(参加者)と同じ目線になる

私が最も驚いたのは、敗者復活組の発表時です。

『M-1グランプリ』の恒例で、決勝に残れなかった参加者を救済する
敗者復活の措置が設けられています。
その復活者は、番組放送内にリアルタイムで発表され、
そのまま決勝ラウンドに参加します。

復活する参加者の名前が書かれたカードが、MCの今田さんの
手元に届けられます。
今田さんも上戸さんも、カードを開けてみないと誰が復活するかは
わかりません。

カード開封の緊張の瞬間、上戸さんは横で目をつぶりました
のみならず、「誰だろう、ドキドキ」という表情もセットです。
さすがは女優さんです。

MCの2人も、会場で観覧している人たちも、もちろんテレビを見ている
視聴者も、みんな「誰だろうか」とドキドキして見守っています。
上戸さんは、そのドキドキを共有する動きに出たのです。

最も早く結果を見ることができるというMCの立場上、
カードを覗き込みたくなるのが人情です。
でも上戸さんは、その禁を破らず、参加者全員の気持ちに
寄り添いました。

 

人は、自分と同じ気持ちを共有してくれる相手に好感を抱きます。

喜び・悲しみ・怒りといった感情を、まるで自分のことのように
相手が一緒になって表現してくれると、それだけでグッと距離が
縮まります。
自然であればあるほど、なおさらです。

おそらく上戸さんに打算のようなものはなかったと思います。
自然に出たさわやかな動きだったからこそ、見ている側が嫌味を
感じなかったのでしょう。
女性からも男性からも人気があるのがうなずけます。

あの自然に相手の立場に寄り添う感じは、ぜひとも盗みたいところです。

恐るべしMCです。

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