2015-12-05

人の習性をうまく活用して商談相手にもっと集中してもらう小技

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営業マンが商談相手と対峙する時、
いかにお互いに同じ映像を見ることができるか
というのがひとつのポイントになります。

相手の頭の中のイメージをスッキリ整理してあげる
というのも、営業マンの大事な仕事のひとつです。

私は常々、相手の気持ちを先読みして想像することが
大切だと言っていますが、「何だかよくわからないな~」を
クリアにすることも、その範疇に入ります。

商談という契約行為に直結する場に限った
ことではありません。
通常の打合せの場でも、同様です。

 

1.その場で、手描きで、簡単なチャート図にする

人は言葉や文章で何らかの説明を受ける時、分量が増えるほど、
イメージの変換までに時間がかかります

たまに単語の羅列を即ストーリー化して、イメージ風景として
脳内変換できる人もいますが、内容が複雑になればなるほど、
普通は頭がこんがらがってきます。

そこで、話の要約を簡単なチャート図にします。

左脳で考える論理的な話でも、右脳でイメージする直感的な話でも、
図解されれば理解度は格段に上がります。

通常は、その役割は企画書が担います。
企画書をキチッと用意したプレゼンならいいのですが、
企画書なしでの打合せという場面も多々あります。

クライアント(顧客)の悩みをヒアリングする場や、
方向性をブレストするような時などです。

「AとBという与件があって、A寄りの切り口はC、B寄りの切り口はDが
考えられそうですね。御社の絶対的な思いはAなので、それを反映した
コンセプトはたとえばEとかですかね。もうひとつの切り口Dを
反映させると、Fというコンセプトもあり得ますね・・・」

みたいなことを言葉だけで並べられると、大変です。

同時に、たとえば

tegakizukai

みたいなチャート図をその場でサッと描くと、わかりやすいです。

仮に企画書があっても、さらにわかりやすく簡素化する際にも使えます。

あるいは、相手が言わんとすることを理解するための手段としても使えます。
あなたの言いたいことを図で整理してみますね」という意図を込めて、
その場で手描きしてみるのです。

中身が間違っていたとしても、問題ありません。
その図を見ながら、「いえいえ、ここはこういうことです」と指摘してもらえれば、
早期に共有の修正が図れます。

キレイに描く必要は全くありません。
フリーハンドで充分です。
(上図はフリーハンドすぎて汚い例になってしまいましたが・・・)

ポイントは、その場で手描きすることです。
自ら手描きすることで、自分の理解の整理にも役立ちます。

何より、打合せに臨場感が伴うと、イメージの共有化は
一気に加速します

商談や打合せの場にホワイトボードがあればベストですが、
なければ自前のノートに即席で手描きします。

「相手先に訪問している時に席を立っていきなりホワイトボードに
書くのはちょっと・・・」と抵抗を示されるかもしれませんが、
大丈夫です。

ある程度空気を読む必要はありますが、意図が伝われば、
書いている行く末をあたたかく見守ってくれます。
「キミ、我が社のホワイトボードに何するんだ!」と怒り出す人は
まずいません。

 

2.目線のやり場ができると、集中しやすくなる

人は目線のやり場があると、安心します
これは習性です。

何かの説明を受けている最中にサッと紙を差し出されると、
それを見てしまいますよね。
もちろん差し出された方は、「説明を補足するもの」と解釈して
その紙を見ます。

誰かと対面している時に、相手の目だけをずーーーっと
見ながら話を続けるのはほぼ不可能です。
ところどころで目線を外したくなります。

目線を外す理由として目先に”補足”の紙があれば、
とても助かります。
視界内にとらえているので、結果的に内容に集中する
ことにもなります。

即席手描きのチャート図は、目線のやり場の役割も果たす
のです。

実際にやってみるとわかりますが、手描きのチャート図が
机に置かれた直後から、打合せ参加者のほぼ全員が
その紙を見ながら話すことになります。

机に置かれた直後にチラッと見て終わりではありません。
最後までずっと見られっぱなしです。

ホワイトボードでも同じことです。
イメージ共有できる形が具現化されたことで、全員の視線は
そちらに集まります。

打合せの羅針盤ができたようなものです。
このひと手間で、全員が同じ目的に向かって進みやすくなるのです。

図式化された紙やホワイトボードがあると、相手も書き込み
しやすくなります。

その場で、図を修正したり文字を追記したりすることで、
リアルタイムに完成度が上がっていきます。
思わぬアイデアが飛び出たりすることもあります。

 

ちなみにノートにしろホワイトボードにしろ、手描きするのは
図ではなくても有効です。

チャート図が最もわかりやすいことは断言できますが、
場合によっては文字のみで、簡単な箇条書きのレジュメっぽく
整理する、というパターンでもわかりやすさは向上します。

大切なのは、どうすれば相手の理解度が上がるかを想像し、
参加者の”目と耳を集める”ことに力を注ぐということです。

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