忘年会は、解散するまでが忘年会です。
別れ際がグダグダであれば、イヤな印象のまま場が解散になってしまいます。
終わり際が肝心です。
逆に言うと、参加者が帰路について散り散りになるギリギリまで、
 アピールチャンスがあるということです。
余興や一発芸を披露することだけが、忘年会で存在感を示す
 方法ではありません。
 今から腹芸を覚えたり、割りばしを刺しても痛くない鼻の箇所を探ったり、
 「ラッスンゴレライはもう無理やんなあ」と悩んだりしなくても大丈夫です。
最後の最後に逆転するには、タクシーの手配役を買って出る
 ことです。
 「タクシーのことならあいつ」と言われるのが理想です。
 タクシーの鬼になるのです。
1.忘年会の準備には、役割分担がある
身内数人で開く忘年会なら、それほどデリケートになる必要はありません。
 ヘタしたら行き当たりばったりでも乗り切れます。
神経を使うのは、クライアント(顧客)が複数名混ざる場合です。
 大きな会なら、全部で20人も30人も参加する場合もあります。
 そうなると、事前の細かい下準備が必須になります。
準備には、役割分担があります。
 お店の予約、ロケハン(下見)の段取り、案内状や出欠リストの作成、
 出欠確認メールの送付、おみやげの手配、などなど。
 挙げてみるとけっこうやることはあります。
ちなみに案内メールを送る時は、地図の画像データを
 添付するようにしましょう。
 ⇒相手はガラケーかも 幹事が案内メール送信時に配慮すること
大きな会だと、準備側の人数も複数の場合がほとんどです。
 そして作業を割り振っていきます。
 Aさんは予約と出欠管理、BさんとCさんでロケハン、などです。
準備は、たいてい参加者がお店に入るまでのことを重点的に考えます。
 解散時については、手薄になりがちです。
 「まあその場の流れかな」みたいに考えてしまいがちです。
帰りの足のことを甘く見ていると、痛い目にあう可能性があります。
 忘年会の時期は、タクシー需要が激増します。
 特に金曜日・土曜日だと要注意です。
寒い中でクライアントを待たせると、せっかくいい雰囲気でお開きになった
 忘年会もしこりが残ります。
 「仕切り悪いやん」という印象で帰ってしまいます。
クライアントに役員が含まれていた場合などは、最悪の状況になります。
 役員本人のみならず、その部下の方たちの顔もつぶれます。
そこで、タクシーの手配役を買って出ておくのです。
 割り振られた仕事が薄ければ、なおさら余力があります。
2.当日つかまらないという事態は何としても避ける
「当日お店から呼んでもらえばいいんじゃないの」とか「歩いてたらタクシーぐらい
 いるでしょ」と考えてしまうのは少々危険です。
お店から呼んでもらうにしても、歩きながら探すにしても、タクシーがすぐに
 つかまるかどうかは当日になってみないとわかりません。
普通の時期ならいいのです。
忘年会シーズンです。
 「もしなかなかつかまらなかったら」と考えておく方が賢明です。
タクシーの鬼になる以上、忘年会の参加者が店を出たらタクシーが待機している、
 という状態を目指したいところです。
できる準備は色々あります。
①必要な台数はシミュレーションしておく
参加者がだいたい確定すれば、必要な台数もある程度わかります。
優先すべきはクライアントの分ですが、タクシー手配役としては
 身内の分も考えておきましょう。
 全員がスムーズに帰れるのが理想です。
誰と誰が同乗して、誰が1人で乗った方がいい、などは事前にある程度
シミュレーションできているとベストです。
 それによって台数も変わってきます。
最悪なのは、当日その場で「ええーっと、何台いりますかね」となることです。
②タクシー会社の電話番号を網羅しておく
最低限でも必要台数がわかれば、「○時に△△に□台お願いします」とタクシー会社に
 事前予約しておくのが一番です。
ただし、予約が断られる場合もあります。
 1次会で帰るのか、2次会まで行くのか、判断がつきにくい場合もあります。
そうなると、当日の臨機応変な動きが求められることになります。
当日に呼び出しの電話をかけられるように、お店が管轄エリアに入っている
 タクシー会社の電話番号を複数把握しておくと便利です。
当日使わなかったとしても問題ありません。
 知ってて損するものではないからです。
インターネットで検索するのが普通ですが、管轄エリアも一緒に
 調べるとなると、意外とわかりにくかったりします。
そんな時、たとえばお店の近くにビジネスホテルや観光ホテルがあれば、
 フロントの人に聞いてみるという手もあります。
ホテルには、提携しているタクシー会社があります。
 提携していなくても、予備としてタクシー会社の連絡先を複数把握しています。
彼らもお客様を待たせないことに神経を尖らせているので、
 どのタクシー会社がつかまりやすいかとか、保有台数が多いかといった情報も
 持っています。
 聞けば普通に教えてくれるはずです。
あるいは、スマホの地図アプリで「タクシー」とか「タクシー会社」と検索すると
 近隣のタクシー会社がプロットされる場合もあります。
 たいていは電話番号もセットで載っています。
③穴場を下調べしておく
うまい具合に電話で呼び出せるタクシーが見つからないかもしれません。
お店の近くで、タクシーがつかまりやすい場所を把握しておくことが
 できれば強いです。
待機台数が多い場所、次から次へと回転するような効率のいい場所、
 流しのタクシーが通りやすい場所。
そんなスポットに精通していれば、忘年会の機会以外でも役に立ちます。
さらに安いタクシーが多い場所を知っていたりすると、重宝がられます。
④いざとなったら当日の早い時間に直接予約する
必要台数が多かったりすると、全台数を同時に確保するのが難しいこともあります。
そういう場合は、夕方などの早い時間帯に、止まっているタクシーの運転手さんに
 直接声をかけるという手もあります。
「今日タクシーの予約がなかなかできないんですが、よろしければ○時に△△に
 来ていただけませんか」といった感じです。
 他の予約が入っていたり勤務時間に影響があったりしなければ、予約に応じてくれる
 場合もあります。
最低限の台数も確保できずどうしようもない時に、使えます。
タクシーで何をおおげさな、とおっしゃるかもしれません。
でも、日程や時間帯によってはタクシー難民になることも充分あり得ます。
タクシーの手配について詳しくなっておくことに損はありません。
しっかりとしたアテンドができれば、忘年会の最後に、クライアントにも身内にも
いい存在感を示して終われるのです。
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