結論から言うと、最終的には人柄だと思います。
身もフタもない答えですが、人間性はやはり相当重要です。
振り返ってみると、「あの人だから契約した」とか、
「あの人が指揮をとるからついていこうと思った」ということが
けっこう多いのではないでしょうか。
昨今コンピューターの進化はすさまじいです。
各人のパソコンをはじめ、仕事環境にはどんどんコンピューターが
取り入れられています。
人工知能の研究もかなり進んでいるようです。
しかし最終的に、契約行為も、モノを売るのも買うのも、プロジェクトを進めるのも、
全て人間が行います。
コンピューターは無人で自動化の部分を担うことも多いですが、
裏で「無人・自動化」の状態にしているのは、人間です。
言葉で書くとあまりに当たり前ですが、その当たり前を常に意識しておくことが、
同時に相手の存在を意識することにつながるのではないでしょうか。
私もつい、その当たり前を忘れてしまっていることがあります。
忘れている時は決まって、自分の都合のみを考えている時です。
お恥ずかしながら、「ああ、もっと”相手がいる”ことがちゃんと意識できていれば・・・」と
後悔してしまうことも少なくありません。
それこそ機械ではないので、当たり前を忘れてしまった時は
「逆にそういうところも人間くさいな」と無理やり自分を鼓舞するようにしています(笑)
さらに理屈づけると、自分の感情を客観的に振り返って見つめ直すことは、
精神衛生の向上にも役立ちます(笑)
少なくとも、「自分はダメだ~」と思い続けるよりは建設的でしょう。
いつ破裂してもおかしくないパンパンの風船から、自分で適度に空気を抜くイメージです。
話が脱線しかかったので戻そうかと思いましたが、このままいきます。
実は「人間くさい」というキーワードは「一緒に仕事をしたい」という感情に
密接に関連しています。
「一緒に仕事をしたい」という感情は、立場や場面によって言い方が変わります。
会社として商談に臨む時は、「この人と契約したい」、
個人としてモノを買う時は、「この人から買いたい」、
同僚として案件に参加する時は、「この人がいるプロジェクトチームに入りたい」、
といった感じです。
全て「一緒に仕事をしたい」一派です。
「この人と~」と思われる人は、たいていいい意味で人間くさいです。
言い換えると、人間性に優れた人が多いです。
ぶっちゃけた話、好き嫌いにも大きく左右されます。
逆に言うと、好き嫌いが出るからこそ人間なのです。
※個人的に「好き」で100%を埋める必要はないという考え方ですが、
そのあたりはまた別の機会に書ければと思っています。
仕事をしていくうえでの理想は、「○○会社の△△さん」ではなくて、
「△△さんがいる○○会社」という覚え方をしてもらうことだと
私は思っています。
究極、「あれ?会社名は何だっけ?」という状態もアリです。
特に大企業に勤めている場合、どうしても会社の看板に甘えがちになります。
(大企業じゃなくても会社の看板を振りかざす人もいるかもしれませんが・・・)
口には出さずとも、「俺は○○社の人間だ!(だからすごいだろ)」という
上からの気持ちは、傲慢な波動となって相手に伝わってしまう危険性があります。
確かに所属は○○社ですが、あくまで看板を名乗らせてもらっている状態です。
実務を進める主体は本人です。
ただし、○○社の代表として誇りを持つのはとても大切だと思います。
そういう時こそ、「俺は○○社の看板を背負っているんだ!」という気概が持てるからです。
看板を意識することで、クライアント(顧客)への責任感も輪郭がクリアになります。
重要なのは、「あなただからこそ」をどれだけ突き詰められるかということです。
「○○会社の△△さん」だと、何となく替えがきく響きがあります。
「△△さんがいる○○会社」だと、その人ありき感が出ています。
人間は機械と違って、そう簡単に替えはきかないのです。
そして何より、替えがきかない人と認識されることこそが、
「一緒に仕事をしたい」という感情の源泉なのです。
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